終末期医療についての希望を書こう

2019年9月9日

終末期医療について考えたことはあるでしょうか。考えてはいても、まだ元気なうちに家族に伝えたり、エンディングノートに記入したりしている方は少ないようです。しかし、いざ緊急事態になって、入院する際に意思表示ができる状態とは限りません。意思表示ができない状況での治療内容にその方が満足されているかどうかは誰にも分かりません。

終末期医療の事前指示書

今、医療機関でも、終末期医療に関する希望を示す書類を作っておいてもらう取り組みを独自に始めています。『終末期医療の事前指示書』と呼ばれ、特に形式は定められていませんが、意思が確認できない時に代わりに決めてもらう「医療代理人」の指定と、命にかかわる治療を求められた場合の意思を具体的に記します。法的な効力はないのですが、終末期の方の尊厳を守るための試みとして医療現場で行われているのです。
エンディングノートにもコピーを1部入れておき、原本は健康保険証などと一緒に、見つけやすいところに保管しましょう。予め家族やかかりつけ医などには説明をしてコピーを渡し、病院入院時や介護施設入所時にも主治医に見せておいてください。1~3年に1回は、事前指示書の意思に変わりがないという署名を日付と共に付記していくと良いでしょう。

終末期医療の治療ってどんなものがあるの?

終末期に行われる医療の代表的なものとして次の8つの処置があります。
1.心臓マッサージなどの心肺蘇生
2.延命のための人工呼吸器の使用
3.多量の抗生物質の使用
4.鼻から管を挿入し栄養を送る経管栄養
5.胃に穴をあけ直接栄養を送る胃ろう
6.点滴による水分補給
7.心臓の近くの太い静脈に管を通して点滴する中心静脈栄養
8.痛みや鎮痛に対する緩和ケア
この他に人工透析や輸血などが行われることもあります。
このような処置について、希望する、希望しない、状況によって判断してもらうなどを記載するのが『終末期医療の事前指示書』です。

意識がないときに治療方針を決定してくれる人「医療代理人」を決める

終末期医療については、家族や親族の中で意見が分かれる場合が多々あります。終末期の医療処置をするかどうか緊急に決めなければならなくなった場合、決断する人には大きな精神的ストレスがかかります。予め終末期医療の事前指示書を作成し、家族の1人を医療代理人として指定しておくことで、家族の中に気持ちの齟齬が出ることを防ぎ、決断する人の精神的負担を和らげることができます。
緊急時に突然、指示書を見せられても家族は受け入れがたいものです。指示書を作成したら、家族には予め内容を伝えておくようにしましょう。

危篤の時に連絡してほしい人

いわゆる「死に目に会えなかった」ということは悔いが残ります。危篤の時に連絡してほしい人、亡くなってから連絡してほしい人などの連絡先もエンディングノートに書いておきましょう。